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 力 闘 放 談 

田 村  朋 弘

2009、H21,3,12  ラグビー部指導理念
 チームを運営、指導していく立場の人間としてチームをどこへ導こうとしているのか、ラグビーを通してどういう人格形成を目指しているのか、そしてどういう生き方をする人間になってもらいたいのかを考えることは根幹の部分であり最重要項目である。
 ラグビーは私に多くのことを教えてくれた。強く生きていくことの重要性。感動することのすばらしさ。いち早く夢中になれる物に出会い、燃焼しきることの意味。そして日々の活動を通じて築かれていく仲間との信頼関係。プレーヤーには日々のトレーニング、ゲームを通してこれらのことに気づき、労をいとわぬ努力を重ね人間的成長を遂げて欲しい。
ラグビーの持つ価値は、強靱な体や精神がつくられ、沢山の仲間ができるところにある。また、プレーする中であらわれる人間の本能的部分である「闘争」とその感情にかけた手綱を自分自身で握りコントロールする能力(自制心)を身につけ、力を出し切るところに道徳的価値があると感じている。日常のあらゆる場面や、将来プレーヤー達が社会へ出たときに対峙する試練の場面で、その価値の重要性を思い知る時が来るだろう。必要なのは精神的持久力であり、身を挺してボールをつなぐ心、すなわち犠牲心である。私は、プレーヤーが精神的持久力や犠牲心を身につけラグビーの持つ価値を達成するためにプレーヤーの成長を助ける。それが社会に貢献する人間の育成につながると信じているからである。
さらに、ラグビーはキック、パス、コンタクト、ランなど多岐にわたる選択肢の中からプレーを選択していくスポーツである。選択肢が多い分、局面での判断力が次の展開へ影響を与え、得点につながり、勝敗を左右する。ラグビーが判断スポーツと呼ばれる由縁がそこにある。それらの判断(決断)は人生においても同じである。就職、結婚などいろいろな決断の時がある。経験を生かし、状況を読み、先を見て判断しないと前には進めない。ラグビーはライフタイムトレーニングともいわれる。人生も、グランド上も大切なのは一瞬一瞬の決断力である。こうしたラグビーの競技特性からくる人間の生き方、物の考え方から、私は「決断」という言葉に力を感じる。決断するには、迷いがある中で一つに絞り込む必要があり、その瞬間には行動の裏付けとなる自信や教訓といった経験がある。それら経験値の中から行動を起こす覚悟を決める勇ましさ(熱い力)を心理的に感じるからである。その熱い力をプレーヤー自身が発揮し、仲間が感じ取ることができれば勇気を与えることになり、互いに信頼関係を築けるだろう。また、周りの人間がその力を感じ取ることができたならば感動が生まれる。自分たちを応援してくれている人達に感動を与えるプレーやゲームをすることが一番の恩返しである。ベストゲームとは、プレーヤーが熱い力を発揮し、観衆に感動を与えたゲームのことである。
これらのことから帯広工業高校ラグビー部に対する私の指導理念は、ラグビーの持つ以下の教育的価値を理解させることである。
・精神的持久力と犠牲心を発揮しながら情熱と冷静さを持って闘う。
・強い意志力と的確な思考力を発揮し、仲間と感動を共有する。

 

2009/3/12 ラグビー部指導理念
2008/6/9 がんばれ

2008 6/9 がんばれ(力闘通信より)

  

  冬シーズン鍛えた体幹、筋力、持久力、瞬発力をゲームフィットネスに変換したのが4月。

フィットネストレーニングと平行してスキルトレーニングを5,6月継続中。その間、春季、夏季大会と戦うが思うような結果が出ず・・・・部員が足りない、立ち上がりが悪い、個人能力が低い、気持ちで負けていた、反応が遅い、よりが遅い、・・・・・言い訳をすればきりがないほど出てくるが、敗因を考えればただ一つ「弱い」から。

どうしたら勝てるか?部員を増やして、立ち上がりを良くして、個人能力を高めて・・・・端的に言えば「強くなること」。すべてにおいて。

気持ちも、体も、不屈性を持って戦うんだ!力のある限り戦うとは力闘のこと。

実践するのが難しいから練習するんだ。

歴代の先輩達がそうだったように。

秋まで5割、7割の力で練習していても間に合わない。

全力で練習して勝てるかどうか。勝ちたいのは皆一緒。1年生だって3年生だってマネージャーだって。父母会やOB会だって。もちろん俺も。

必要なのはプレーヤーが本気になるかどうか。ここまでやってきたんだからこれからもできるはず。自信を持つんだ。

 

 

 

 

                      

2010 5/10 本気

 

 今年度現在ラグビー部の新入部員は6人。

部のミーティングレポート「チーム理念・目的の共有」の中で理想の部員数は?という項目の2・3年生の解答は、「最低30人、紅白戦ができる人数」でした。

もっとラグビーの楽しさや価値を伝えて仲間を増やそう!また、遠征を通して指導スタッフから指摘を受けたチームとしての課題や個人の欠点は、必ず克服するという強い意志を持って練習に取り組んでもらいたい。

そのためには、各自が課題や反省を自覚し本気になって取り組むことが大切だ。

できないことをできるようにするために毎日グランドで努力を重ねているのだ。

ただやるのではダメ。

一生懸命やるのは当たり前。

一生懸命と本気は違う。

上手、下手の問題ではない。本気になってる姿が見たいだけだ。

 

 

 

 

 

2009 6/8 向上心

                                                                                                               

   春シーズンも国体道予選が区切りとなり、この大会が、全道新人戦以来、各支部の力量を見極める大きな意味を持つ大会となる。

ここに来て、捻挫、肉離れなどの怪我で練習に参加できない部員が多くなり、スキルの向上、ゲーム参加の機会を逃すことに部員自身も悔しい思いがあるだろう。それは指導者としても同じ気持ちである。

この時期、遅れを取ってしまった部員は7月のテスト明けから、春シーズンにできなかったスキルの向上を補うしかない。今できることに集中し、焦らず精一杯頑張るしかないだろう。諦めない気持ちがある限り前に進むことができる。逆に、気のゆるみや、緊張感のなさ、集中力の欠如が怪我だけでなく学校生活にも影響を与える。

寝不足、遅刻、服装の乱れ、もう一度自分を見直すときが今だろう。メリハリのある生活態度を身に付けることによって学校生活や、練習に充実感が得られ、個人に達成感が感じられるようになる。それらが次の段階へ進むときの力になる。

成長するには向上心が必要であり、向上心の源は規律。自分を律することから始まる。

 

 

 

 

 

2010 6/3 感謝

 

新緑の候、保護者の皆様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。

日頃からラグビー部の活動にご理解とご協力をいただきありがとうございます。

5月23日に行われた新入生歓迎会には保護者会から14名、OB会から4名の参加をいただき、6名の新入生を歓迎することができました。

歓迎会では、保護者会会長の三好さんからおにぎりと飲み物の差し入れを頂きました。ありがとうございました。

また、夏季大会(5月27日)にも多数の応援と差し入れをいただき、ありがとうございました。感謝の気持ちでいっぱいです。

もちろん1年生を始め部員一同同じ気持ちだと思います。1年生はこれから体作りに始まり、ルール理解、スキル習得といた競技力向上の他、大会補助、自己規律に礼儀、仲間づくりといった事柄を3年間で学んでいきます。毎日が楽しいことばかりではありません。時には辛いことも、目標を見失うことも・・・・しかし、今、経済的な支援も含めてラグビーを思う存分できているのは?今なぜ自分はラグビーをしているのか?しっかりとかみしめ感謝と恩返しをしなければならない。恩返しとは?強くなって勝つチームになろう!勝って自慢の息子になろう!しかし、一番の恩返しはラグビーの試合に勝つことじゃなく、「素直にありがとう」と感じる、言える高校生になること。そして、校内の生徒を含め、たくさんの人達たちからあこがれや、親しみをもたれるラガーマンになることです。

 

 

 

 

 

2009/6/8 向上心
2010/5/10 本気
2010/6/3 感謝
2010/6/22 現状認識・価値観を変えよう

2010 6/22 現状認識・価値観を変えよう

  

 6月に入り野尻涼太(3年電子機械科)が入部したものの、1年生が約半分を占めるチームの中で2,3年生はどうやってゲームを組み立てるか?一日二日で体は大きくならないし、フィットネスもつかない。しかし花園全道予選まで3ヶ月はある。グランドレベルで鍛えられる要素と、日常の学校生活の中で鍛えられること。相乗効果で飛躍的にプレーは伸びる。同時に人格も育つ。強くなりたい、うまくなりたい・・・と思いながらも、「楽をしながら、苦労せず、我慢をせず、ワガママ勝手・・・」所詮、それなりの努力で本当に強くなれるだろうか?本当に欲しいものがすぐには手に入らないように、トライもすぐにはとれない。本気、辛抱、ひたむきさが必要。仲間がいるから頑張れる。本当にしんどくなって、耐えきれなくなって、その時始めて理解できることがある。毎日グランドで練習をする意味はそこにある。その意味を理解できる部員が多くなったときチームは強くなっている。

 

 

 

 

 

2010 9/22 よく頑張った。

 

 秋涼の候、保護者の皆様には日頃から、ラグビー部にご支援、ご協力をいただき本当にありがとうございます。9月22日に行われた高体連全道大会(北見開催)には、三好会長を始め多数の応援と沢山の差し入れをいただきありがとうございました。2年前地元帯広開催と同じ対戦相手の旭川龍谷高校には12-17と惜敗しましたが、15人が持てる力を出し切り戦いました。三好主将を中心に雪中を走り、ウエイトトレーニングで体を鍛えた冬トレ。北見緑稜高校に、こてんぱんにやられたモールゲーム、自分たちの弱さを思い知った春の合同練習。部員不足のため合同チームで経験を積んだGW普及交流大会、国体道予選。そして1年生も基礎トレーニングで力をつけ、野尻、大久保の途中加入がチームに勢いをつけた春シーズン。富良野遠征、暑さの中走り込んだ7月、夏合宿の戦術練習でチームを仕上げた8月。そして、全道大会へ向けて士気を高めた日々。そこにはいつも保護者を始め自分たちを支援してくれる人たちがいたことを忘れてはいけない。自分たちの足跡を確認する時、常に懸命に取り組んできたことが自信となり、また、教訓にもなる。引退する3年生はこの経験を今後の学校生活はもとより、進路先、さらに長く続く人生で生かしてもらいたい。 決して忘れてはいけないことがある。それは負けた時の悔しさと共に戦った仲間の存在である。

 

 

 

 

 

2010/9/22 よく頑張った

2011 3/1 勇気とは。

 

 勇気とは人から強要されたり、自分で奮い立たせて出せるものではない。

にっちもさっちもいかない困ってる人を見たとき、自分にもその人の気持ちがわかる経験があったり何とかしてあげたいと思う気持ちが勇気。

苦労を知らず、共感もできない人間が勇気を起こすことはできない。

毎日明るく楽しく生きるためにはちょっとしたエネルギーが必要。

生きるエネルギーの源は勇気だと思う。

 

 

 

 

 

2011 6/17 少しの差。

 

時間が決まっていて延長戦のない戦いでは、その時間内に力を出し切る必要がある。おつりがあってはいけない。

初日の20分リーグ戦では力を出し切る前にミスが多くプレッシャーに負けていた。モール、ラック等の接点では押し込みが高く、バインドも弱い。鍛えた体力の使い方、使う場面がわからない。

ゲーム経験の機会が少ないからか?いや予測が足りないからではないか?普段から主体性のある動きが少ないし考え方も乏しいからではないか?

強くなりたい、うまくなりたい・・・と思いながらも。それって本気か?石にかじりついてでもとはいわないが、それくらいの意気込みがないと勝負事には勝てない。

簡単には勝てないから皆努力をする。普通にする。沢山する。これ以上できないだろうというところまでする。しかし相手は自分たちよりほんの少しだけ多く努力をしていた。上には上がいるとはこういう事。

 

 

 

 

                                                            

2011 7/14 強化とは。

 

現在取り組んでいるフィットネストレーニング。

7月25日からの選抜大会、続く1年生大会、夏合宿。この期間を乗り越えてプレーが飛躍する選手、精神的に一回り成長する選手というのは全力を出し切る選手である。

夏に鍛えるというのはリスクトレーニングの効果があるからである。また、自信を形成し不屈性そして連帯感を養う時期である。

人間何か一つ自信を持つとどんな逆境にあろうと自分の気持ちの支え以上に、いつかひっくり返してやるという気力が湧くものである。

相手より上回ることで自信がつく。自分に勝つ。

昨日の自分を上回ることでも自信がつく。

強さとは何度倒されても立ち上がれるということ。

どんな状況でも決して屈しない=不屈性。

皆が同じトレーニングをし、同じ飯を食い、同じジャージを着て同じ教えを受けることによって連帯感は培われる。

しかし、一番重要なのはそれらを通じて皆が同じ気持ちになるということ。

さらに、思う存分ラグビーに打ち込めるのは親がいるから、そして帯工ラグビー部に思い入れのある支援者がいるということを忘れてはいけない。

謙虚さも同じくらい必要。

 

 

 

 

 

 2012 4/24 ラグビーの価値。

 

 1stミーティングで伝えたチーム目標には個人スキルからユニット、チーム、勝利、道徳、身体的目標まである。

強靱な身体をつくるだけでなく精神的にも成長してもらいたいという指導者側からの願いもある。ラグビーは危険なスポーツといわれるが、身体活動には危険が伴う。スポーツ全般に言えることで、決してラグビーだけが危険とは思わない。

また、競技スポーツの中でラグビーは「より難しい。」相手がいなければ成立しないし、集団スポーツの中で最も多い15人という人数が必要だからである。

勝田先生の著書に「自分だけ上手くても味方がそれなりでなければチームプレーが成り立たない。相手も歯ごたえがなければおもしろくない。時には痛い、辛い、危険な場面もある。ある意味競技スポーツをやること自体に「覚悟」がいる。

何でも簡単に手軽に欲しいものが手に入る現代社会において、また他人と協力し汗を流して物事を達成する機会が減った現代において、競技スポーツを志した時点で特別な機会を得たことになる。

スポーツの世界は時に残酷で不平等と言われる。努力したからといって勝てる保証もないし、すぐに上手くなる薬もなければ技術を買うことも出来ない。

腹が立っても、悔しくても苦労を飲み込んで立ち上がるしかない。この残酷で不平等なところが競技スポーツの価値を一層高めている」と。

私は勝利至上主義ではないが現実社会はすべて勝ち負けの世界だと思っている。しかし勝つことがすべてではなく、勝つために努力することがすべてだと教えている。

競技スポーツの中でもラグビーを選んで入部してきた1年生を心から歓迎する。

 

 

 

 

 

2013 6/19 覚悟。

 

  国体予選U18参加チームを見て感じたことは能力的に差があるのは札幌A だけ。その他のチームとは能力的にあまり差がない。

ここで言う能力とは経験値による判断力、球技能力、格技能力である。

具体的に言うと球技能力とはパス、キックの技術。格技能力とは身体の使い方(あたり方、倒れ方、組合方、タックル能力)である。

タックルに入れるようになるにはある一定のゾーンがあり、そのゾーンに入るには技術とメンタルが必要になる。

ここで言うメンタルとは例えばバッターが真剣にボールを打ちに行く瞬間や柔道で真剣に背負い投げをかける瞬間の精神状態である。

気持ちを込めると言うが、この頻度が高ければ競技力は急速に向上する。しかし疲れるし持続するのが難しい。そこで覚悟が必要になる。

体力(筋力、持久力、柔軟性、巧緻性、瞬発力)は化学的にトレーニングすれば確実に向上する。以前ベンチプレスの最高数値が70Kgの部員がいた。14週間のプラグラムの後、彼の最高数値は120Kgになっていた。

他の部員も彼と全く同じプログラムをしているのにそうはならなかった。違いを考えたときに気づいたのは”覚悟”があるかどうかということだった。目標や計画は誰でも立てることはできる。ある程度実行することもできるが、僅かの部員だけが覚悟し実行する。

そういう部員が多いときは身体が小さくても部員が少なくても確実に強い。

喧嘩もするが仲が良い。そして応援してくれる支援者も多くなる。

昔、経験値が高く実力校出身者の多い明治大学と無名校出身者の多い早稲田大学の対抗戦は国立競技場が満員になった。早稲田ファンの気持ちがわかるようになったのは自分が指導者になり覚悟のある部員に出会ってからだった。

 

 

 

 

 

2014 1/13 冬期トレーニング。

 

  1月7日に行われた花園大会決勝戦は東海大仰星高校が僅差で桐蔭学園を下し優勝した。

大会の総評で、「個人の力だけでも、組織力だけでも全国の頂点には立てない。決勝を戦った両校と、東福岡高校は15人全員がスピード、パワー、プレーの確実性、判断力と、ラグビーに必要な要素を高い水準で満たし、その上で組織的に動いていた。一つのミスや反則が試合の流れを決定づけ、どこかにスキがあっては勝てない。そんな時代に突入した。高校ラグビーのレベルがまた一つ上がったことを実感した」(中略)と書かれていた。

このレベルは、いきなり到達することはできないが、地道な体力トレーニングにより怪我をしない強い体づくりや、基礎、基本プレーの習得が土台にあるのは間違いない。さらに、勝敗を分けた僅差のプレーとは何かを考えたとき、例えば、タックルに行ったときに指1本かかるとか、ライン際でタックルをされ、タッチラインを踏むかというプレーに行き着く。突き詰めれば10㎝前に踏み込めるか、身体を1㎝でも遠くに伸ばせるかということだ。

先日行った帯広農業高校柔道部との合同練習では柔道部の練習メニューを2時間行ったが、身体の使い方を覚えるには最適なトレーニングと感じた。

同柔道部はH23・24 年と2年連続で団体全国大会出場を果たした部であり、今年度は個人戦で山本悠司が全国優勝をしている。

プレーの土台となる体づくり、”僅差”を埋める地道なトレーニングに真剣に取り組んでいる姿が、強さの要因の一つと感じた。

年間約250回の練習のうち半分は10月から3月までの冬期間のトレーニングである。地道なトレーニングを真剣に、精一杯取り組み、春から芝の上でプレーをしたとき、昨年までの自分の身体とは「違う」と感じられる努力を重ねよう。

 

 

 

 

 

2014 9/12 本当に強い人間。

 

  抽選の結果、初戦の相手は旭川工業高校。

春合宿、GWミニ合宿では一度も勝ったことがない。しかし、強いと感じるチームではなかった。

正直自分たちが弱いだけだと感じていた。フィジカル面、スキル面、メンタルも・・・1年生は仕事は遅いが、練習によくついてきた。

2年生は冬場のトレーニングをしっかり行ったものはプレーもよく伸びたと感じている。脳天気?と感じるくらいの明るさもある。悩みを抱えながら頑張った者もいる。懸命に頑張る姿を見たとき自分も何とかしてやりたい、力になりたいと思った。

3年生は能力が決して高くはないが諸橋を中心にチームをひっぱってきた。能力が高くないのは昔の部員も同じだ。下手に「くそ」がつくぐらいのチームの時でも皆本気だった。厳しい指導についてきた。力のある限り全力で戦った。だから34年もの長きにわたり十勝で連覇することができた。

6月の国体予選が終わり、7月の考査明けから恒例の走り込みが始まった。ハードトレーニング期間として皆よく走った。富良野遠征では春シーズンは全く勝てなかったのに全勝して帰ってきた。

選抜大会では、つくば秀英高校との戦いが帯工の評価を高めた。タックルによく入っていた。そういうゲームは負けても周りが評価してくれるものだ。夏合宿ではプランどおりに戦った結果、北見北斗にも勝てた。自分たちは成長していると自覚を強めた者もいるだろう。それは間違いない。自分たちは強いと感じた者もいるだろう。支部大会で100点ゲームを!全道大会のシードを!

しかし当日朝グランドにはボールのしまい忘れが・・・結果は引き分け。思い上がるな。強いチームは隙がない。どんなときも。今の帯工は強い要素はいくつかもっているがまだまだ発展途上。裏を返せばまだ伸びる、もっとやれる。一戦一戦強くなれるということ。

旭川支部の決勝は富良野が旭川工業を50-24でやっつけた。自分たちもやれるんじゃないかと思ってる部員もいるだろう。できる。慢心がなければ。必ず勝てる。本気になれば。本当に強いチームはどんな状況でもどんな相手でも自分たちの持っている力をすべて出し切ることができる。力を出し切るのに上手いも下手くそもない。

 

 

 

 

 

2014 10/14 生活行動。

 

  勝つためには何が必要か考えることがある。

ラグビー偏差値を上げることとプラニングを立てること。ラグビー偏差値を上げるとは球技能力・陸上能力・格技能力をトレーニングによって鍛えること。プラニングとは、この時期までにこのプレーができていなければいけないというように中期、短期のプレー目標を明確にしていくことである。

実際ゲームはどう戦うか?「攻撃は適切に行い、防御はしっかり行うこと」だ。

攻撃はしっかり行うだけでは点を取ることはできない。プラスの何かがなければ。例えば相手より早く気づくことや弱点を読む力など場面に応じた適切な判断力が得点につながる重要な要因である。

防御は全員が乱れることなくしっかり行うのみである。一人でもしっかりできないものがいるとそこからほころびがでる。

普段の生活も同じである。勝つことを目標達成に変えてみる。攻撃を目標達成の過程に変えてみる。防御を逆境の身に置き換えてみる。普段の生活行動とゲームにおける攻撃力・防御力は比例しているように思う。 

新チームのチームスローガンを例年部員たちで決めている。

NO PAIN NO GAIN「苦労なくして利益なし」という目標は日々の生活行動においても通じる。

 

 

 

 

            

2015 7/10 進路を考える。

 

 これから3年生は進路活動があります。日頃の生活規律が発揮されます。

きちんとした生活ができているか、その場を取り繕うだけでは書類書きや面接対応などに追いつきません。

人生をマラソンにたとえると進路活動はレースに立つ前段階です。ウオーミングアップにすぎない。日頃からコンディショニングをどれだけ整えてきたかを問われる。

ミーティング内容のチェックシートを見返すと気づくことがあるのでは?・・・どんな職業でも働いてお金を稼ぐのは容易なことではない。お金をもらって働いてる以上その道のプロである。

プロとアマの違いは何か?

プロというのはいやなことをするから好きなことができると思う。アマチュアというのはいやなことを避けるから好きなこともできないと思う。

ラグビーも同じ。チームの現状は好きなこと、いやなことを行う以前にやらなければならないことを全員が全力で行うだけである。

 

 

 

 

2015 12/24 生き方で勝負。

 

  ゲーム中、態度の悪い子に言ったことがある。生き方で勝負しろと・・・。

フランスの浮浪者になぜ働かないと言ったら、「俺は奴隷じゃねー」と言われた日本人記者がいた。

バガボンとはフランス語で浮浪者を意味する。赤塚不二夫はセンスがあると思った。東大生が一番読んだ本の著者曰く、「人間は生きているから価値がある。生活をしていることに価値がある。金を持っているとか知識があるということでは人間としての価値は上がらない」と。どういう生活をしているか、どういう人生を歩いてきて、これからどういう生き方をしていくかが重要と思った。

「人として生き方がすべての所作にでる。所作は金や知識があっても手に入らない。」とは直木賞作家の言葉。スポーツの現場ではよくコンディショニングと言う言葉が使われるが、時間、練習、体調、ゲーム、食事、日々の生活すべてにおいて求められる。その源になるのは正しい考え方、ちょっとした知識、そして自制心と思う。生き方がぶれるとコンディショニングもうまくいかない。何に魅力を感じ憧れるか?人は興味のあるものに惹かれる。類は友を呼ぶ。誰もが幸せになりたいと思う。いろいろな出会いがある。生きていく中で川の流れに身を任せることも必要。どんな状況下にあっても自分にできるベストを常に考え、精一杯頑張ることが大切。それが力闘精神。そうすればいつか必ず幸せになれると思う。そう信じて生きることが私が教えてもらった生き方。

                           

 

 

2011/3/1 勇気とは
2011/6/17 少しの差
2011/7/14 強化とは
2012/4/24 ラグビーの価値
2013/6/19 覚悟
2014/1/13 冬期トレーニング
2014/9/12 本当に強い人間
2014/10/14 生活行動
2015/7/10 進路を考える
2015/12/24 生き方で勝負
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